糞耳とヘッドホン

―糞耳とヘッドホンの正しいお付き合いの仕方。

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バッフルポートと頭内定位について

この前ヘッドホン関連の特許について調べていて、某メーカーの特許の文面に面白い発見をした。

ポータブルヘッドホンにおいて大口径ドライバユニットを搭載した際に、コンパクトさとそれを如何に両立するか、その解決策としての特許、そこに面白い記述があった。
なんと書いてあったか忘れたのが、大体のところ以下のような文章だった。

・・・・つまり、大口径ユニットを搭載して尚且つ、ハウジングの直径を小さいままにしようとすると、バッフルの面積を十分に取ることが出来ない。
すると、そこへ本来十分な面積を必要とするバッフルレジスターを設置出来ず、不快な頭内定位を生じ・・・これを解消する為に・・・(云々)


これ読んで直観的に「なるほど!」と思った。
バッフルについてあるあのポートは、頭内定位を解消する為に(も)あったのか!と。

それがどういうことか説明してみる。

その前にバッフルポートとは何かと。


『audio-technica ATH-ES10のバッフル面』
es10_baf_20110405111726.jpg
はい、上の特許はコレ:ES10のヤツらしい、つまりオーテクの特許(笑)

バッフルポートというのは、この振動版周りに紙状のフィルターが貼られてある部分。(ES10はコレが小さい)
これはハウジングの内側に網戸のようにして繋がっている。
つまり、ここから空気が出入りする余地がある。



するとどうなるかというのを、以下でペイントで書いたチープな絵で解説。

※図、左にある屈折した線は鼻。横の半月上のものは「背面密閉型」ヘッドホン。


『ア)振動版が後退運動する場合』
baffle-port1.jpg
振動板が後退すると、ハウジング内部の空気圧が上昇、圧迫された空気はバッフルポートを透過し、イヤパッドによって囲まれた振動板前面の空間へと還流する


『イ)振動版が後退運動する場合』
baffle-port(2).jpg

上とは逆。
振動版が前進すると、ハウジング内部の気圧が低下、バッフルポートを通して前面の空気を吸い込む。


ア)及び、イ)の場合、振動板の運動によって空気圧の変化した空間へ空気が相互に還流することにより、振動版前面の密閉度が中和、結果、密閉空気を利用した鼓膜伝達がなされなくなる。
密閉空気を利用しない伝達の場合、利用する場合に起こる発音体位置誤認が起こらず、つまり頭内定位が発生しない

という訳!!

すごいじゃんか!
「完全密閉でも頭内定位が解消出来る」なんて、拍手喝采!
バッフルのポートが頭内定位解消の為にあったなんて知らなかった。
いや密閉音場理論はあったから、原理的には考えてあったけどね(笑)
だけど、先の特許文面にこういった考え方があったというのが、管理人は驚いた。
・・・っていうか、お前ひとり知らなかっただけじゃないのか?世間では常識?
このバッフルのこと、メーカーのヘッドホン設計要綱みたいなのに当たり前に載ってあるのかしら?
ヘッドホンの設計に関することだから、音響工学とかでもマイナーなことに当たるのかも。
ググっても全く出てこない。
なんか音源加工と、ULTRASONEの"似非-LOGIC"しかでてこない。


この技術スゴイと思うけど、あんまり通気性の良い孔空けるとバッフル効果が得られなくなって低域減衰に繋がるはず。
してみればこの"窓"のサイズを見ることで、ヘッドホン低域と構造音場の具合を判断する材料になる。
これは面白い。

もっと色々聴かねば!・・・・と、はりきっても金がない。。

[ 2011/04/05 12:15 ] 糞耳的ヘッドホン解釈 | TB(0) | CM(-)
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